素直な小悪魔.2

 「…ということはつまり、かすみさまと和也さま二人でわたくしをどこか好きなところへ連れていってくださるとおっしゃるのですね?」
「そう、ボクと和也君とあなたと3人で出かけようっていうわけ」
ミサの問いにかすみが答えます。
考えた和也はかすみに協力してもらい、二人で彼女を誘うことにしました。
二人はサラ達のいる部屋に通され、どこかに出かけないかと話を持ちかけます。
「お誘いはありがたいのですが…でも、私…」
「良いから行っといで」返事に戸惑うミサの後ろから、サラの声がしました。
寝台の上で上半身だけを起こしています。
ミサが急いで振り向きました。
「ミサ」続けてサラがミサに言います。
「はい」
「おまえ、私が寝ている間ずっとそばにいてくれたんだってねぇ、礼を言うよ」
「いいえ…、元はといえば、私のせいなんですから」
「もう気にしなくていいよ、私はもう大丈夫だ、せっかく誘いに来てくれたんだから行っておいで」
「そうですか…サラ姉さまがそうおっしゃるのなら…」
ミサは和也達の方に改めて向き直って言いました。
「和也さま…、かすみさま…、お二方のお誘いつつしんでお受けいたします」
「よかった〜」和也とかすみは顔を合わせ、ほっとして喜びました。
「おい早乙女、かすみ、ミサのことよろしく頼むぞ」
「はい、サラさん」

「どうでした?和也さん、かすみさん」客間に戻って来た和也たちを見るとすぐにメイは二人に尋ねました。
レナ、ケイ、マミの3人も結局来ています。同じサイバドールとして、 やっぱり気になるのでしょうか。
かすみは両手で頭の上に大きなマル。
「よかったですねっ!」メイがパアッと笑顔になりました。
「費用は全部出してやるぞ!」ポンッと南原が和也の肩をたたきます。
「ありがとう南原!」
「あ〜らあらあら、そしたらお〜出かけの日には腕にヨ〜リをかけてお弁当作りましょ〜ね」マミが早くも指の関節をバキバキと鳴らしています。
「でも一緒に行けるのは、やっぱり僕とかすみさんだけになりそうなんだ」和也はすまなそうにみんなを見渡してからメイの方を向きました、
和也と目のあったメイは口元に笑みを浮かべて黙ってうなずきます。
「それであいつ、どこへ行きたいって言ったのー?」
「う〜んそれなんだけどー」
レナの質問に和也が困った顔をし、かすみが代わりに後を続けました。
「そのことなんだけど、ミサちゃんにどこへ行きたい?って聞いたら、今度の休みの日には東南東の方角に面白いことが起きるっていうの」
「東南東〜?」みんなが一斉に口をそろえて言いました。
「ここから東南東の方角なら、動物園があるわ」
真っ先に答えを出したのはケイでした。

戻る 目次 次へ