2001年サイバドールの旅 10/10

・・・それから数日後、プリンスナンバラホテルの最上階にある“ドーナッツの間”にて、
和也達一行の盛大な帰還パーティーが行われることになりました。
ゲストにはCBDエルも呼ばれていました。

「・・・これは和也さんとかすみさんの食器、こっちはケイさんとレナちゃんの分のナイフとフォーク、
サラさんは割り箸で良かったんですねっ!」
「あらあらメイちゃん、ここではメイちゃんが仕度しなくてもいいのよ〜」
マミが、みんなの食事の準備をしているメイを見て笑って言います。
「ごめんなさい、いつものくせで用意しちゃうんです」メイは肩をすくめて舌をペロリ。
「さあ!みんな準備できたか、それでは乾杯するぞ!!」南原が乾杯の音頭をとろうと立ち上がります。
「待ってくれ、南原」和也が南原を止めます。
「何だ?何かあるのか?早くしろよ」南原が不満そうに言い返します。
「レナちゃんにプレゼントがあるんだ」
「プレゼント〜?」レナは不思議そうに首を傾げます。
「ほら、これだよ」
和也がテーブルの下から取り出してきた大きなプレゼントの箱をレナの前に置きました。
テーブルの上に置かれたプレゼントの箱を開けようとレナはイスの上に登ったのですが、
箱の中身を確かめる前に、中身の方から勢いよく飛び出してきました!
「レナチャーーーンッ!!」
「イカリヤッーーーー!!」レナが叫びます。
和也に修理され、前以上に元気になったイカリヤがレナに飛びついてきたのです!!
他のみんなは大きな拍手でレナとイカリヤの再会を祝います!!
「ありがとう!和也!ありがとう!」
レナはうれし涙で顔をクシャクシャにしてしまいました、
隣の席に座っていたケイがナプキンを2枚とって、その一枚でレナの涙を拭いてあげました、
そしてもう一枚で自分の涙を。
「ようーし、みんなー!今度こそ乾杯だーー!!」
南原の大声がとどろきます。
「乾杯ーーーーーーー!!」
みんなメイメイ手に持ったミルクで乾杯すると楽しいディナーの始まりです。
ーーーサラはいきなり5杯をたいらげます。
「和也さんっ!」
「なんだいメイ?」隣に座っていたメイに和也が返事します。
「今度また宇宙に行くときには、メイも一緒に連れて行って下さいねっ!」
「今度?また?はははははー」
和也は引きつり笑いをするだけで、返事をしません。
「ボクは遠慮しとくよ」
誘われてもいないかすみが答えます。
ーーーサラはすでに10杯目です。
「イカリヤ、イカリヤ、イカリヤ、イカリヤーッ」
レナはさっきから抱きしめたイカリヤに話しかけてばかりいます。
「な〜に、さっきからイカリヤ、イカリヤって、イカリヤばっかり」
あきれたケイが笑いながらレナに話しかけます。
「だってね〜ぇイカリヤ〜」
ーーーサラはもう15杯目です。
マミは、隣に座っているCBDエルにワインを注いであげます。
「ご苦労様、エル〜」
「ありがとうマミ、私も一時はどうなることかと思ったわ、でもよかったわみんな無事で・・・
でもホントみんな元気ね、この前の出来事が嘘みたい・・・」
エルは言葉を続けます。
「私たちサイバドールは人に奉仕するため生まれてきたけど、ここにいるみんなは
それを義務だなんてちっとも思ってないみたい、みんな自然体でやっているわ。
ここには人間とサイバドール、それ以上の関係があるみたい・・・
あの子達といつも一緒にいられるマミがうらやましいわ」
「あらあら!」
宴も盛り上がってきた頃、南原がイスの上によじ登り、テーブルの上に片足をのせてこぶしを振り上げます。
「よーしみんなーーーーっ!・・・?こらっサラッ!聞いとんのかっ!!」
ーーーサラはもう20杯目です。
南原は続けます。
「さあ!せっかくカリフォルニアまで来たんだ--ー---っ!
明日はみんなでディズニーランドへ突撃するぞーーーーーーーっ!!!」
「賛成ーーーーーっ!!」
みんな一同手を挙げます!!
そして次の日、アメリカでの休日をメイっぱい楽しむ和也達みんなの姿がありました。
・・・でも、ただ一人日本に残っていたサイバドール・ミサ、探している人は見つかったのでしょうか?

                   −Hommage to HAND MAID MAY−

今回登場したゲストCBDエル、女性誌のelle、から取りました、
あの雑誌の表紙に出てくる様な女性を連想してくだされば結構です。
初めはタイトルと絡めて、ハル(HAL)、にしようかと思ったりしたのですが、
名前からくる年齢のイメージとかみ合わないのでやめました。
ちなみに今回の話しか出てきませんので、住民登録は要りません(笑)

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